「なんてクールなたたずまいだろう!」
それがスズキから発表直後、当店に運び込まれた新型エスクードを一目見た第一印象でした。
エスクードと言えば、ジムニーの兄貴分として登場して以来、3代目となる先代エスクードまでオフロードの走破性を強調したバリバリのクロカンモデルというイメージを維持しながらどんどんサイズアップし、外観デザインも武骨な男のオフロード車という良い意味での野暮ったさが特徴でした。
そして今回、汚れれば汚れるほど味が出そうな先代エスクードのデザインから一転、
新型エスクードはスーツで乗り込んでも絵になる都会っぽさただよう洗練されたデザインとなって発売されました。
競合する他のSUV車と比べても、なかなか魅力的な見た目となった反面、従来のエスクードファンのお客様が
どのような反応を示すかがちょっと心配な気持ちも正直あります。
そんなこんなで、大革命を起こした新しいエスクードは従来、特に先代と比べてどのように変わったか
見た目以外の部分でも検証してみようかと思います。
まずは、そのサイズですが、
先代が4300×1810×1695mm に対して
新型は4175×1775×1610mm
幅が3.5センチ
長さが12.5センチ
高さがなんと8.5センチと10センチ近くも下げられています。
この全高の低さが、新型が都会的でスポーティーな印象のSUVっぽさを大きく演出しています。
サイドまで回り込むつり目状のヘッドライトや複雑なプレスラインは、全ての新型車に共通のトレンドですが
さすがにこの手のデザインが蔓延した中の後発的なデザインなので、過度な演出は控えて全体がよくバランスがとれていると思います。
そして動力の性能となると、近年ほぼ全ての車のモデルチェンジでエンジンはダウンサイジングしても高度な技術でパワーと高燃費を生み出すという方向が主流ですが、
エスクードも同様に、2.4リッターから1.6リッターにダウンサイジング。
???って、、いくら何でも下げすぎだろう。。
それじゃまるで別のカテゴリーの車じゃないの。。大丈夫か??
でもってパワーを見てみると、、
先代166馬力から なんと117馬力に。
ほらみろ!言わんこっちゃない!
若干(;´д`)トホホな気分で、乗り込み走り出してみると。発進時のトルクはやや薄い感じでしたが、あれれ? 転がり出してからの
加速感や登り坂でのトルクは申し分ない。
なんで?
はい。
実は、ボディーサイズに隠れて普段見落としがちな車重ですが先代の1620kgから1210kgに
なんと400kgも軽いのです。
モデルチェンジで400kgもウェイトを絞るってすごくないですか!?
横綱白鵬2人半ぶんですよ。
どうやったらそんなにそぎ落とせるのでしょう?
ライザップも真っ青です。
車にとって軽量化は全てにおいての性能アップと言われます。
全体重量が軽くなった分のパワーウェイトレシオ向上ももちろんですが、エンジンが小さくなったおかげでの回頭性の良さが際立っており、
それを想定したオフロード車にしては抜群のクイックな味付けのハンドリングが
非常に心地よいドライブを楽しませてくれます。
ただしもちろん重厚なボディーを溢れるパワーで動かすような乗り味はありません。
車好きには、あの無駄さの美徳も正直魅力的ですが、エスクードに限らず全メーカー全モデルにおいてこれが未来に向けた正しい車の方向性であることは間違いありません。
また、トランスミッションも先代の4ATか6ATへと進化したことも重要です。
ギヤが二枚増えて、各ギヤの守備範囲をぐっと狭くすることができます。
登り坂でも加速時でもトップスピードでも、ATが最適なギヤ比を選択してエンジンがストレスなく仕事をすることができるので、結果的にドライバーも快適に車を運転することができますし燃費も大きく向上します。
当社から、箱根のワイディングを30分ほど走らせてみましたがスポーツマインド溢れる走りを見せてくれました。
実際、クロカンでもSUVでも本気のオフロードを走行する機会などはそれほど多くなくアウトドアスポーツにレジャーに、山道の舗装路をどれだけストレスなく快適に走らせることが出来るかが重要だと思いませんか?
それに加えて、SNOWモードやLOOKモードといった悪路で役立つ駆動系のモード切替も備え
エスクード家の家訓を引き継ぐオフロードの走破性は決してスポイルしていない全方向性SUVに仕上がっています。
質感の高いダッシュボードやインパネ。 そしてシートはレザーとスウェードのコンビネーションで高級さと硬めの座面は変にお尻が沈み込むことなく、サイドサポートによってしっかり固定されますので長距離ドライブにも疲労がありません。、街からアウトドアへ、そして目いっぱい遊んでまた街に戻ってくる。
そんな一日の最後に車を降りた後も背中に疲れがたまっていることはなさそうです。
最新のモデルですから、衝突被害軽減システム(ブレーキサポート)やアクティブコントロールなど
ハイテク機能も満載ですが、その辺は是非当店にご来店いただきお尋ねください。
五郎丸 歩から錦織 圭 のようになった新型エスクード。
是非一度試乗をしてみて、見た目以上の違いをご自身で体感してください。
そして、先代モデルも「エスクード2.4」として
当面は並行して生産・販売されます。やっぱりこっちでしょ、という方はお早めに!