好評だった実用型軽自動車パレットの後継として発売されたスペーシアは
CMに堀北真希さんを起用し、
使い勝手や運転のしやすさ、ボディ同色のフロントグリルを採用するなど
シンプルで親しみやすいデザインで、
女性の為の軽自動車として大成功を収めたクルマです。
スペーシアの試乗レポートは以前この試乗記でも書いておりますので是非ご参考ください。
>>堀北真希さんのCMで話題沸騰の新型車スペーシアで三嶋大社へ。
しかし、このスペーシア、女性をメインターゲットにしていると言いながら、
なかなか走りに関してもあなどれない1台なのです!
(決して女性ドライバーの皆さまは走行性能を度外視しているというのでなく、クルマが主張する部分の方向性のお話です・・・)
エンジンはR06A型を搭載しNAで52馬力の最高出力。
そのパワーユニットに、ボディは最高1180MPa級の高張力鋼板を全体の約42%に採用。
さらに、ドアパネルやシートフレーム、ルーフ、ラジエーターの素材を16mmから11.5mm厚にし、
サスペンションなども徹底した軽量化が施され、
軽トールワゴンでは最軽量となる840kgですので、
走行性能においても他のトールワゴンを一歩リードしています。
そんなスペーシアに興味はあるけど、
なんだか”女子の車”って感じで少し躊躇している男性の方も多かったと思います。
そこでSUZUKIがご提案するのがこの“スペーシアカスタム”
同じスペーシアですが、顔つきは別の車かと思うくらいするどく変貌しています。
パッと見で分かるのが、エアダクトが大きく開いたフォグランプ内臓のフロントバンパー。
よりするどい形状になったカスタム専用のプロジェクターヘッドライト(もちろんHID)。
ボディーと同色で可愛い印象だったグリルは、LEDのデコレーションライトを内蔵したクロームメッキに!
(スモールライトと連動でグリル内のLEDが点灯します)
そして芸が細かいのが、ボンネットのプレスラインさえも
サイドまで大きく周り込ませて、より精悍な顔つきを演出しています。
ノーマルスペーシアに後付けのエアロパーツを組み込んでも、こうはいかないのです。
なんたって、堀北真希ちゃんから今度は舘の兄貴ですから!
サイドからリアにかけても、サイドスカート、ルーフスポイラー、
クリアーテールライトと純製ならではの仕上がりのよいパーツで武装(?)してあります。
さらに、後付けでは絶対にカスタム出来ないのがこの内装。
今回試乗したGSタイプでは、ステアリングはウレタンですが、
手触り感は革のように手に馴染み、アルミ風のセンターパッドもイカシテいます。
ダッシュボードの材質やアルミ風の吹き出しパネル、
アルミメータリングも上クラスのスポーツモデル並です。
シートの素材もファブリックを起用して、スポーツ感が増大しています。
ハイト系軽自動車の場合、ベース車に自分なりのカスタマイズを施す方もいらっしゃいますが、
逆にスペーシアカスタムの場合は弄るのが難しいと思います。
どう弄っても、ドレスアップではなくドレスダウンになりそうな程、バランスが取れていますから。
走りに関しては、今回試乗したのがGSのノンターボ、FF車ですが、
もともとスペーシアの走行性能が十分なこともあり、
文句のつけようはありません。
高速道路の直進安定性やレーンチェンジの安定感など、
昔の軽自動車とは雲泥の差ですね。
100km/hの回転数は3000回転+α程度ですが、
エンジンのうなりが耳に付くことはなく、軽に乗っていることを忘れてしまいそうです。
(さすがに100km/hから加速するのは普通車のようにはいきませんが)
もし予算が許せばインタークーラーターボ(64馬力)を積むTSを選べば、
高速走行道路の追い越し車線へ気楽に入って行けるでしょう。
そしてこのスペーシアカスタム、カタログ上はノーマルスペーシアと数値的に違いはないのですが、
『あきらかに足がいい!』
スタビライザーや、サスペンションのセッティングなど
細かいところに手が入っているのではないかという印象がありました。
強いて気になる所といえば、ブレーキの踏み始めの制動力を
もう少し強めてほしいと思ったのは贅沢でしょうか。
それくらい機敏にキビキビ走りたくなるクルマなのです。
見て楽しい、乗って楽しいスペーシアカスタム for MEN。