suzukiと言うブランドから受けるイメージはどんなものでしょう?
実用域での走りの楽しさを追求できる技術力・・・・
そう答えたあなたは、かなりのsuzuki通。(ご愛顧ありがとうございます)
多くの方のイメージは、
・軽自動車の匠
・経済性と使い勝手を兼ね備えた車作り
といった、質実剛健的なイメージかと思います。
(これは、ワゴンR ハスラー ソリオといったモデルのヒットによるものでしょう)
確かにsuzukiのラインナップでパフォーマンスを重視したモデルは唯一スイフトだけです。
それが故に、suzukiは持てる技術力のすべてをスイフトに注ぎ込む事ができるのです。
つまり、スイフトはまぎれもなくsuzukiのフラッグシップであり、自動車メーカーとしてのsuzukiのブランディングを背負って産まれてくるのです。
例えばNISSANのGT-R HONDAのNSX なども、商売を抜きにしてメーカーのブランディングのために技術の全てを注ぎこんだ車といえます。
しかし、こうしたモデルの多くはその存在に価値があり実際に販売する事は簡単ではありません。
多くの人は
「すごいんだろうな~~」
という想像だけでその価値を認めているだけで、実際にドライビングした方が一体何人いることでしょうか。
スイフトはそうしたハイパフォーマンスカーとはベクトルは違い(価格もスペックもですが・・・)、多くの方に乗っていただきリアルにその走行性能を体感してもらえる事で、suzukiの車つくりを感じていただけることを目指す1台なのです。
その意味合いは、まず外観デザインにも表れます。
新型スイフトのデザインは、2代目・3代目と続いたフラットな面でのデザインから脱却し、抑揚がある面によって躍動感を感じるデザインになっています。
従来の型が無機質な塊感で近未来的なイメージだったのに対して、新型は逆に有機質で動物的な印象を受けます。それはすなわち”動き”や”力”と言た”動”のイメージの連想につながります。
そして各部の作りこみクォリティーの高さ!
サイドの筋肉のようなプレスラインや通常は樹脂面で終わらせるピラー部分までしっかり塗装が乗っていたり、、、
「これが100万円代で買える車の質感か?!」
と感じていしまいます。
これもつまりはsuzukiだから、スイフトがパフォーマンスカーの最上位モデルだから出来る事で、利益を薄くしてでもフラッグシップには施さなくてはならない佇まいと言えます。
もし、他メーカーのようにさらに300万円クラスのパフォーマンスカーがラインナップしていたなら、差異をつけるためにも、ここまでのクォリティーは持たせられないのです。
見た目の高級感が大して違わないなら、下位モデルばかりが売れますよね。
インテリアも同様です。
台形のステアリングホイール、垂直方向に0ポイントを置いたメーター類、ダッシュボードや化粧パネルの質感に加え、インフォメーションディスプレイにはモーション表示やパワー/トルク表示まで兼ね備えます。
運転席に乗り込んだ瞬間、これがコンパクットハッチだということを忘れてしまうデザインになっています。
♪ おねだん以上~~ スズキ ♪ なのです。
それではエンジンを始動してみましょう。
アイドリングは、音も振動もやや高め。
先代スイフトと比べると明らかに車のエンジンの存在を感じます。
これは先代の直4から3気筒にダウンサイジングしたがゆえの振動でもありますが、先代の直4の静かさを考えれば、技術的にはもっと振動を消すことも可能だったのではないかと想像できます。
ではなぜそこに手を入れなかったか?
それはこのRStがアイドリングストップ機能を装備していない理由にもつながると思います。
つまりは、運転者にスイフトの心臓の鼓動を聞かせたいのです。
動物的な外観デザインと相まって、コックピットに座る人物に「自分が飼いならす」という意識と高揚感を持ってもらうためのものではないかと考えます。
アクセルを踏み込んで走り出してみましょう。
今回は箱根の新名所。三島スカイウォークへドライブです!
当社の店頭の街道は結構な登り坂ですが、ほとんどターボラグは感じることなく、どんどん加速していきます。
RStのエンジンは1000CC のターボ。 今主流の前期モデルからダウンサイジングしターボで出力を上げるという手法をとっています。
最高出力こそ102馬力と驚く数値ではありませんが、最大トルクは15kg。。。
これは先代の特別仕様車、”スイフトスポーツ”とほぼ同数値なのです。
このトルクが2000~4000回転の間全てフラットトルクになっていますので、通常の走行でややアクセルを開け気味に走った時にほとんどの場面で最高トルクを使いながらの加速感を感じることができました。
ただし、箱根の坂道でフルスロッットルまで踏み込みキックダウンした時の5000回転あたりでは
エンジンのやる気に反して「あれ?思ったより前に出ない・・・笑」 といった場面もありました。
まあ、、1000CCですから、、、そこは致し方ないところ。
後発で出てくる4代目スイフトスポーツに期待が高まるところです。
とは言っても、実用域でのスポーツ感には100%満足な動力性能を持っています。
それより、新型スイフトの魅力は足まりと操舵感でした。
まず、足回りの仕上がりには驚かされます。
良く動き、路面の凹凸をいなしながらもしっかりと状況を伝えてくるサスペンションは、まるで生粋のスポーツカーのような乗り心地。(ただ硬いだけじゃないですよ)
車の4輪が自分の足になったようなイメージで、運転していての安心感が違います。
そして旋回しているときのボディーの剛性感は、正直2tクラスのスポーツセダンを運転しているような高級感があります。
でもって、スイフトスポーツの車重は何と1tを切っているのです。
フロントタイヤに感じる負担は少なく、なおかつボディーのよれを感じない。
ライトウェイトスポーツカーのようなヒラヒラといった旋回でも、ドイツ車のような踏ん張り感でもなく、しかし非常に気持ちよくコーナーを回っていくのです。
それにしてもどうやってこの車重でこのボディー剛性をを出しているのか、、、
カタログを見たら”超高張力鋼版”とか言うのをシャシーに使っているとのこと。
ふむふむ、、なるほど、、、
よくわからないので説明からは逃げさせて頂きます。
そんなこんなで、ついつい仕事を忘れて箱根の山道を満喫してしまいました。
4代目スイフトRSには、RStの他、ノンターボのRS HYBRID RSの2グレードが存在します。
RSt と RSの価格差が約10万円。 、HYBRID RSとはほぼ同価格となっています。
エンジン以外は全て同じ仕様ですが
私は個人的には、RSとの比較で10万円の差ならRStをお勧めします。
この車の操舵感やデザインの高級感とマッチングするのは絶対にRStだと思うのです。
HYBRID RSとはベクトルが違うので一概には言えませんが、
HYBRID RSの燃費は27.4Km/l
RSt は20Km/l
この7Km/lのためにあの加速感をあきらめるかというと、私ならRStを選ぶと思います。
年間走行距離にもよりますが、7Km/lという燃費の差は毎月のガソリン代としてはそれほど大きな差ではないと考えるからです。
いずれにしてもスイフトRStは、運転者のための1台と言えます。
先代、先々代もそれは同様でしたが、よりそのキャラクターを強めたモデルチェンジかと思います。
これまでのスイフトオーナーの方には、是非試乗頂きスイフトが向かっている先を体感して頂ければと思いますし、他のハイパフォーマンスカーをお乗りのオーナー様には、このサイズ・この価格で現在お乗りのお車との差異がどれほどあるのかを感じて頂きたく思います。
当社では試乗車も完備しておりますので、是非ご興味ございましたらお気軽にご相談ください。